ISTCの説明


【ISTCの説明】

外務省ホームページより

1.概要
   日本・米・EU・カナダ等からの拠出金により、ロシア・NIS諸国の大量破壊兵器
   関連研究者・技術者の平和目的の研究 プロジェクトを支援するために設立された
   国際機関。事務局本部はモスクワ。


2.設立の経緯
   冷戦終結後、旧ソ連下で大量破壊兵器の開発・製造及びミサイル運搬システムに
   従事していた科学者・技術者が、仕事の減少に伴い、懸念国へ流出する危険性が
   高まった。
   これを受けて92年11月27日、日本、米、EU、ロシアの4極は
   「国際科学技術センターを設立する協定」に署名、一定の準備期間を経て、
   94年3月、「国際科学技術センター」がモスクワにて発足。


3.参加極(2007年7月現在)
  (1)支援する側:日、米、EU、カナダ、ロシア、韓国、ノルウェー
  (2)支援される側:ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、グルジア、
     キルギス、タジキスタン
  (注:ロシアは支援側として事務局の運営に対し現物供与等の支援を行うと同時に
    プロジェクトに対する支援も受けている。)


4.活動内容・支援実積
   プロジェクトの対象分野は、基礎研究、核融合、エネルギー、原子力安全、医学、
   電気工学、材料、宇宙・航空等広範な範囲にわたっている。
   これまでに各国政府・民間企業等が支援したプロジェクトは
   総計2,578件、約7億8千5百万ドル。
   うち、日本政府の支援表明は217件、約6,100万ドル。
   (2007年12月現在)。

   (1)レギュラー・プロジェクト
       支援国政府の資金拠出により実施するプロジェクト。
       日、米、EU、カナダ、韓国、ノルウェーが 資金を拠出している。

      具体例は次の通り。

      (イ)水力ジェットによる原潜解体
              資金提供:日本、EU
         研究実施:VNIITF(全ロシア技術物理研究所:スネジンスク)他
         研究概要:原潜には種々の金属が使われており、その解体に
         通常のガスバーナーを用いると毒性の高いガスが発生し
         大気汚染が生じる。ロシアは水力ジェット利用で
         高い技術を有しており、原潜解体へのその活用を図る。
         *スネジンスクは旧チェリャビンスク-70と称されていた閉鎖都市

      (ロ)はしかの経口ワクチンの開発
         資金提供:日本、米、EU
         研究実施:VECTOR(国立ウィルス学・
         バイオテクノロジー研究センタ-:ノボシビルスク)他
         研究概要:摂取が容易な、はしかの経口ワクチンを開発。
         現在、マイクロカプセル化技術、 大量生産技術を開発中。

      (ハ)太平洋の地理・地球物理アトラスの作成
               資金提供:日本
         研究実施:地球化学研究所(モスクワ)他
         研究概要:日、露、米、中などからの240人の研究者の参加の下、
         広範な太平洋全域の詳細なアトラス(地理・地球物理情報)が完成。

   (2)パートナー・プロジェクト
      民間企業等が「パートナー」として直接、資金的貢献を伴う参画を
      行うもの。
      パートナーとなることにより、企業等はロシア・NISの優れた研究者と
      比較的安価な研究経費で共同プロジェクトが実施でき、かつ、課税免除、
      通関の容易さ等の面でも優遇される。
      現在登録されているパートナーは379団体で、
      そのうち、日本のパートナーは71団体となっている(2007年12月末現在)。